大野政仁 氏によるカンロ飴の雑誌やポスター広告に使われたキャッチコピーです。
わが子と話せる時間は、悲しいほど少ない。
キミが生まれてきてくれて、もう6年の月日が流れようとしています。
その間、いろいろあったね。
はじめて歩いて僕のところまで駆け寄ってきたキミ。
転んでも歯をくいしばって泣かなかったキミ。
そうそう、おつかいを頼まれて財布を無くし、いつまでも玄関の前でじっと座っていたこともあったっけ。
これからもいろいろなことがあると思うけど、すべてのキミが、僕は好きです。
だけど、昨日、見たくないキミに会ったんだ。
ウエディングドレスを身にまとい、知らない男と満面の笑みで笑っている。
凛とした顔で何かを僕に伝えている。
そんなキミの姿を。
夢だと気づき、目が覚めた時には、なぜか僕は泣いていました。
でも、しょうがないんだね。
あと何年もすれば、それが現実になるのだから。
だから話そう。
どんな些細なことでもいい。
嬉しかったこと。
悲しかったこと。
苦しかったこと。
もっと話そうよ。
ふたりで話せる時間は、ふたりが思ってるより少ないのだから。
キミの好きな飴でも、一粒一粒、食べながらね。
いつまでも幼いと想っていたわが子。
親は子供が成人を迎えても、いつまでたっても子供のままにみえるものです。
やがて結婚して巣立つ娘。
父親にとっては嬉しいことであると同時に、寂しくもあること。
でも、それが娘の親孝行でもあると思う。
元気に無事にいてくれること、幸せでいてくれることが最大の親孝行になるんじゃないかな。