ハードディスク(HDD)、SSD、USBメモリ、SDカードを使用するにあたり、まずはじめに行うのがフォーマット(初期化)です。
現在主流とされているのは「exFAT」ですが、このタイプだとパソコンの主要OSであるWindows(ウィンドウズ)とMacのどちらでも使え、大容量のファイルが扱えることから重宝されています。
しかし、大事なデータを扱う上で、注意すべく点があったりもします。
最初にフォーマットすると、後からフォーマット形式を変更するのは大変な作業になります。
後悔しないフォーマット方法をご紹介します。
目次
WindowsならNTFSフォーマット
マイクロソフトのウィンドウズメインで使うなら「NTFS」がおすすめです。
1ファイルあたり4GB以上の保存ができ、容量制限もありません。
Windows10/Windows NT4.0/Windows XP/Windows 2000で使うことができます。
Windows Me/ 98SE/ 98/ 95、Windows NT3.x、Windows 3.1、DOSなどでは使えません。
また、MacOSでは読み取り専用となり、書き込みができず、ウィンドウズパソコン以外では使えないこともあります。
それでもNTFSはジャーナリングファイルシステムを備え、データを書き換える等の処理をしている際にエラーなどによりファイル構成情報が壊れた場合でも、データの消失や破損を防ぐために、メタデータという管理情報をトランザクション時に保存・管理する自己修復機能を持ったファイルシステムとなっています。
大切なデータを扱う上で、データをより安心して保存できることのできるファイルシステムとなっています。
MacOSならHFS+
アップル社のMac OS X 10.3以降ならApple開発のファイルシステム「HFS+」がおすすめ。
最大ボリュームならびにファイルサイズはOSのバージョンによって異なりますが約8EB(エクサバイト)という、通常では上限サイズを気にする必要がないファイル上限サイズとなっています。
そして、Mac OS X 10.2.2以降はジャーナリング機能を備えており、NTFS同様に高いデータ保護が期待できます。
ただし、MacOS 8.1より古いMac OSに対応しておらず、さらにはWindowsでは読み書きが基本できません。
基本Mac専用として利用しなくてはならないのがデメリットとなっています。
MacとWindows両方で使うならexFAT
最近のウィンドウズとマックの両刀使いで、どちらからもデータの読み書きができるようにしたいのであれば、「exFAT」がおすすめです。
FATのように1ファイルあたり4GBの制限もなく、32GB以上の領域を1ボリュームとして取り扱えます。
ただし、古いバージョンでは使用できなかったり、外部機器での使用もできない場合があるので、パソコン用のデータ保存用として外付けHDDやSSDに最適なフォーマット方法です。
大きなファイルサイズの動画データも扱えるため、動画ファイルを外部機器で利用する際にもよく使われますが、使えない古い機械もありますので、注意が必要です。
古いOSバージョンならFAT16
「FAT16」はMacOS、Windows 95(4.00.950/4.00.950a)、Windows NT、Windows 3.1、DOSといった古いOSでも使用できるフォーマット形式です。
ただし古い規格のため、1つの領域として確保できる容量は最大2047MBまで。DOS/V機やWindows NT4.0をインストールする領域では最大4.3GBまでといった制約があり、確保する容量が大きくなるにつれてクラスタサイズも増幅していくので、大きなサイズには不向きな規格です。
USBはメモリや外部機器で使うならFAT32
「FAT32」は1つの領域として確保できる容量が最大2テラバイトまでと大きいのが特長。ただし、1ファイルの最大容量は4GB(Windows 98ならびに98SEの場合は2GBまで)といった制限があります。
MacOSでも利用可能です。
古いOS、Windows 95、Windows NT、Windows 3.1、DOSなどでは使うことができません。
そして、Windows 2000、Windows XP、Windows Vistaの場合は、FAT32でフォーマットされた領域作成は32GBまでという制約があります。
Windowsでは32GBを超えるUSBメモリやSDカードのFAT32フォーマットは標準ではできません。アイ・オー・データ機器から提供されているフォーマッターソフト「I-O DATA ハードディスクフォーマッタ」(https://www.iodata.jp/lib/software/i/1498.htm)を使うなどして初期化を行います。
パソコン以外の機器との親和性は高いので、外部機器での利用等にはおすすめのフォーマット形式です。